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プロ・実業団・クラブチーム
秋田ノーザンハピネッツ ラート競技

企業×アスリート
ラート競技世界チャンピオン髙橋靖彦選手

世界トップが目指す先とは?

1985年、秋田県角館町で生まれた髙橋さん。小学から高校まで野球部に所属し、筑波大学へ進学後も野球を続けていたが、大学1年の時に怪我により競技続行を断念。それでも「スポーツを楽しみたい」という思いから大学2年に体操部に入り、そこでラートと出会う。
ラートは2本の大きな鉄の輪を平行につないだ器具を用いて行うドイツ発祥の体操競技で、日本での競技人口は少ないものの欧州での人気は高い。初めてのラートに最初こそ苦戦したものの、長年野球で培ってきた運動能力を活かして練習に打ち込んでいるうちに着実に技術を身につけ、大学4年の時には全日本選手権5位の結果を残し、大学卒業の翌年、2009年には大企業の社員として働きながら世界選手権への出場を果たした。
その後、世界一に挑戦するため勤めていた企業を退社、2010年筑波大大学院へ進学する。卒業後の2012年に全日本選手権で初優勝、2013年の世界選手権では日本人初の個人総合優勝を達成し、思いを現実のものとした。
髙橋さんは現在、秋田ノーザンハピネッツに所属しながら選手として第一線での活躍を続けている。現役アスリートとして企業に勤めるきっかけや、その思いを伺った。

秋田ノーザンハピネッツ ラート競技

ーーー秋田ノーザンハピネッツに所属するきっかけはどんなことだったんでしょうか?

2017年に「世界ラートチームカップ2019」の秋田市開催が決まり、僕が大会実行委員会事務局長として大会の企画・運営をすることになった時ですね。大会を成功させるにはどうしたら良いだろうかと元々交流のあった秋田ノーザンハピネッツの水野社長に相談に行き、今後の展望なども含めて色々と話をしていく中で「ラートや体操の教室を開いたり、学校訪問をしたり、いま髙橋さんがやっている活動は秋田でもできるのか。秋田ノーザンハピネッツでやってみないか」というお話を頂いたんです。当時はつくば市を拠点にしていたのですが、僕も地元秋田で活動したいという思いがあったので「お願いします」と。2017年末頃にこの話が出て、年明けには正式に決まって……そんな流れでバタバタとスタートしました。 2018年、秋田ノーザンハピネッツに所属してからの最優先事項はまず大会を成功させることでした。大会は無事成功、日本代表チームも準優勝することができました。 大会後は教室を立ち上げ、ラートや体操を教えたり、秋田県内の学校を訪問したり。徐々に活動の幅を広げていき、今では各種教室の方もだいぶ軌道に乗ってきましたね。

ーーー髙橋さんの思い描いていたことが、着々と実現していきますね。

「有言実行」を意識するようになったことも大きいと思います。それまではどちらかと言うと「不言実行」タイプだったんですが、それだと上手くいかなかった。  自分で何かを目指したいと考えた時には、今の自分ではとても届かなそうな目標でも良いから「優勝する」とか「世界一を目指す」とか、そんな風に口にするようにしました。そうすると「言ったからには責任がある、口にしたからにはやろう」と思えます。

秋田ノーザンハピネッツ ラート競技

(写真)ラート教室の様子。幅広い年代の方が競技に打ち込めるのもラート競技の魅力のひとつ。

ーーー企業に所属しながらラート競技を続けているからこそ感じられる楽しさはありますか?

自分の活動のひとつひとつが色々なところで繋がっていく感覚は楽しいですね。 例えばハピネッツの試合会場でラート体験会を開くと、僕のラート教室に通っている生徒の方々が体験者の方にやり方を教えてくれることがあるんです。そこでラートを楽しんでくれた方が「今度、うちでも体験会をやってください」と声をかけてくださって学校訪問の機会に繋がる。その活動を地元のメディアで取り上げてもらうことでラート競技の普及にも繋がる。こういう風に相乗効果がどんどん生まれていくのは、秋田ノーザンハピネッツという企業に勤めているからこそだと思います。

秋田ノーザンハピネッツ ラート競技

(写真)秋田市内の中学校で行った講演会。実演も交えラートの魅力を伝えている。

ーーー髙橋さんが次に目指すのは?

秋田を「ラートの聖地」にすることですね。「聖地」に基準があるわけではないため難しいところではありますが「ラートと言えば秋田!」とたくさんの方に思って頂けるようにしていきたいと考えています。具体的には、全日本選手権を秋田で開きたい。世界大会も数年に1度は秋田で開催したい。ラート競技は広い世代の方が活躍しているので、年代別のマスターズ大会も秋田で実現したい。 かなり壮大な目標ではありますが、いずれ秋田がラートの聖地と呼ばれるよう取り組んでいきます。

秋田ノーザンハピネッツ ラート競技

2022年現在、世界選手権では史上最多の個人総合優勝3回、全日本選手権では個人総合9連覇という、選手として前人未到の成績を更新し続けている高橋さん。 現役のトップアスリートとして、パフォーマーとして、指導者として、秋田ノーザンハピネッツの仲間のひとりとして。今も技術を高め続けながら、秋田がラートの聖地と呼ばれることを目指し多方面で力を尽くしている。