ドラコン女子日本王者
長谷川円香選手インタビュー

2024.06.26

大切にしたのは「自分らしく戦うこと」
ドラコン女子日本王者が目指す世界一への道

ロングドライブの素晴らしさに魅せられ、中学１年生から取り組んでいた競技ゴルフを高校在学中に引退し、ドラコンのプロ選手に転向した長谷川さん。
大学の学業と両立しながら、2021年に日本ドラコン選手権大会で初優勝。その後同大会を3連覇し、国内女子選手として380ヤードという日本記録（2024年2月現在）も保持している。
2023年の世界ドラコン選手権では初出場にして5位入賞の快挙を遂げ、今後は世界での活躍が期待されている。

【インタビュアー】
木杉優介さん（1994.1.24生 / 秋田市出身 / スポーツMC）

開志国際高校のゴルフ部に所属

元バスケットボール日本代表の長谷川誠さんを父に持ち、母もバレーボール選手だったというスポーツ一家に生まれた長谷川さん。
子どもの頃は平日は公文や剣道、書道に通い、休日には父親の試合を観戦していた。スポーツは常に身近にある環境で育って来たと言う。
「ミニバスは小さい頃はやっていました。シュートセンスはあるって父に言われましたが、走るのが嫌いなのと髪をショートカットにしたくなくて」
中学校を卒業した後は秋田を出て、新潟の開志国際高校に進学しゴルフ部に所属した。
「秋田にゴルフ部のある高校がなかったのが一番の理由ですが、小さい頃は新潟に住んでいたこともあったし、環境もすごく良かった。新潟アルビレックスBBの母体でもあるNSGグループが運営する高校で父もよく知っていたため、両親も安心すると思い進学しました」

競技ゴルフからプロのドラコン選手へ

しかし、高校在学中に競技ゴルフからは引退する。関東大会で全国トップレベルを肌で感じ、自分にとって大切なことは「一番になることだ」と感じ、世界との戦いを意識しドラコン競技へと転身した。
「今の日本女子ゴルフ界で活躍している岩井姉妹や佐久間選手、林選手などトップの選手がいる中で、仮に自分がプロになってもトップには行けないなと思って。それは本能的に分かりました。プロになれたとしても、ツアー優勝とか世界で活躍できる選手にはなれないなって。父にも相談して、世界で一番になることが重要だと言われていたので、一番を目指したいとゴルフは諦め、ドラコンでまずは日本一に。いずれ世界一になる事を目標にしました」

ーーー日本ドラコン選手権で３連覇した時の気持ちは？
最初に優勝した時は本当に嬉しかったんですが、２連覇、３連覇した時は「安心した」「ほっとした」という気持ちの方が大きかったですね。
それまでは追いかける側だったのでひたすら頑張るだけでしたが、一度優勝した後はみんなが私を超える思いを持って試合に出て来るのでプレッシャーを感じました。
連覇をかけて先頭を走っている時は抜かれないようにと考えるので気持ちはしんどいですね。今もそうですが、全日本大会の直前になるとメンタル的にすごく苦しい期間があります。