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プロ・実業団・クラブチーム
スカイロケッツアキタ 富澤蛍音さん

Vリーグ参入を目指すスカイロケッツ秋田
代表・富澤さんインタビュー

東北初のバレーボールVリーグ参入を目指す
スカイロケッツ秋田

スカイロケッツ秋田は横手市を拠点に活動するバレーボールクラブ。
秋田の強豪・雄物川高校バレーボール部のOBを中心に結成された社会人チームで、
2026年にバレーボールの国内リーグの2部にあたる「Vリーグ」への参入を目指している。
代表は雄物川高校出身であり、国際教養大学の現役大学生でもある富澤蛍音さん。
チームに対する思いや、Vリーグ参入を目指すことへの考えなどを伺った。

スカイロケッツアキタ 富澤蛍音さん

ーーーバレーボールを始めたきっかけは?
中学2年生のときにバレーボール部に入ったのがきっかけでした。
最初は陸上部に入ろうと思っていたのですが、親から団体競技を勧められ、中学から始めても追いつけそうだと思いバレーボールを選びました。

ーーー富澤さんは東京都のご出身ですが、秋田の雄物川高校へ入学したのはどうしてですか?
実家がすごく厳しく、家を出たいと思っていたので、寮がある学校を探していました。
寮があるというだけでは親に納得してもらえなかったので 「バレーボールを頑張ります!」と言って説得し、雄物川高校に入りました。

ーーー雄物川高校での成績は?
高校3年生の最後の大会(春高バレー)で全国3位になりました。
自分は主務として、監督と選手双方のコミュニケーションを図り、監督と一緒に考え、それをチームに落とし込む役割を任されていました。

ーーーご自身の性格について感じていることは?
厳しい環境にいる時の方が成果を出せると感じています。
中学受験のとき、父親から第1志望校だけを受験するように言われていたんですが複数受験し、結果、第2志望だった中学に入学することになりました。
その後は勉強から気持ちが離れてしまって父と喧嘩になり、中学1年生時に公立の中学校に転校することになりました。
この中学受験の経験を踏まえ、大学受験では国際教養大1校に絞りました。高校時代はバレーボールばかりでしたが、厳しい環境に身を置いたからこそ達成できたと思います。
バレーボールについても同様で、中学の部活のレベルは高くありませんでしたが、雄物川高校の厳しい環境に身を投じ、最終的に全国3位まで行くことができました。
楽な方に逃げないのが、自分にとって必要なことだと思っています。

スカイロケッツアキタ 富澤蛍音さん

ーーー国際教養大学を選んだ理由はなんですか?
幼い頃から英語に興味があって、将来は海外に住みたいと憧れていたんですが、実際には行動に移すことができませんでした。
国際教養大学は全国の大学ランキング国際系の1位で、厳しい環境ですがトップの大学に進学したいと思い、秋田というご縁もあって受験することにしました。

ーーーVリーグ参入を目指そうと思ったきっかけは?
国際教養大学に入り、秋田の人と触れ合う機会が増えてくると、「秋田のことが大好きな人がたくさんいる」ということに気づきました。
それをポジティブに表現できる方法はないだろうか、自分のやりたいことや自分にできることは何だろうと考えた時に「バレーボール」というコンテンツに可能性があると思ったんです。
高校生向けの大会を作ってみようなど、色々なアイデアがあった中で、最終的にプロバレーボールチームを作ることに決めました。

ーーーそこから、どのような動きをしてきましたか?
資金面を自分たちでマネタイズできる仕組みを作るために、興行をやってみたり、バレーボール教室をやったり、イベントを企画したり。
ほかにも、会場装飾をどうしようかと考え、資料を作ってスポンサー営業に行くなど、2年かけて取り組んできました。

ーーースポンサー営業での反応はどうですか?
応援してくださる企業が多いと感じています。
資金面での支援にはつながらなくても、他の方法で応援してくださる方々がたくさんいらっしゃいます。
営業先の会社で働いている方にも「応援しています」と声をかけていただけたり、励みになっています。

スカイロケッツアキタ 富澤蛍音さん

ーーー現在のスカイロケッツ秋田のメンバー構成は?
ほとんどが雄物川高校出身で、高校・大学時代に全国大会で上位入賞を経験している選手が集まっています。
また近畿大学出身で元Vリーグ選手も加入して、チームの大きな柱になってくれています。
東北初のVリーグ参入を目指しているので、東北出身の選手の受け皿として機能するチームにしていきたいと思っています。

ーーーVリーグ参入の目標を選手たちはどう感じていますか?
元はVC秋田という国体に出場するクラブチームで、急にプロを目指すことに対しての違和感は絶対にあると思っています。
少しずつ良くなってはいるものの、イベントの際に自覚が不足する面も見られました。
ですが、エキシビションマッチの演出、観客数やSNSのフォロワー数の増加、スポンサー企業がユニフォームに入るなどの変化を見せることで、選手のモチベーションや自覚につながっていくのではないかと思っています。

ーーー参入目標が2026年なのはなぜですか?
本拠地にしたい横手体育館が2026年完成予定で、参入条件にあるアリーナ問題的にも、その波に乗りたいと思いました。
スピード感を持って事業を展開していきたいので、タイトではありますが、2026年という目標を設定しました。

ーーー現役大学生として事業を展開する中で思うことは?
秋田で活動を始めた最初の頃は、大学生であることに対して良い印象を持たれていないと感じることもありましたが、「大学生が行動することに意味がある」と自分の中でそう思えるようになりました。
大学生だからこその、エネルギーや想いを伝えていきたいと思っています。

スカイロケッツアキタ 富澤蛍音さん
KEITO TOMISAWA
富澤蛍音
スカイロケッツ秋田 代表
2003年7月10日生まれ / O型
東京都世田谷区出身
経歴 / 雄物川高校、国際教養大学 在学中
スカイロケッツアキタ
2025年6月に行われたエキシビジョンマッチ「Road to V.LEAGUE Vol.2」を写真で振り返る。
2025.07.03